「10年先も身に着けられるクラシカルな眼鏡」

「10年先も身に着けられるクラシカルな眼鏡」

■道具としての眼鏡からファッショアイテムとしての眼鏡へ

ファッションアイテムとして市民権を得た眼鏡。

 

化粧をしない男性にとって顔にかける装飾品の眼鏡は、時計や靴なのどのファッション小物以上にその人の印象に大きく影響します。また知的さや誠実さだけでなくオシャレな印象も与えるため、自分のキャラクターをプロデュースする上でも注目を集めています。

 

2000年代の頃から眼鏡だけを特集した雑誌が刊行されたり、インターネットではジョニーデップなど海外のスターがかけている眼鏡がどのブランドなのかを知れたりと、この頃から一般的にも眼鏡はファッションアイテムとして広く浸透。視力の悪さから装着していた“道具”としての眼鏡から、“ファッション”を楽しむための眼鏡に変わってきました。

■トレンドに左右されないクラシックデザインの眼鏡3型

昔に比べて“面長の顔型にはこの型”というような、セオリーに縛られない自由さも最近の特徴。顔の形に似合うものを選ぶのも大事ですが、眼鏡にもトレンドがあり、流行や着る服に合わせてコーディネートする重要度が増しました。

 

そこで大人の男性が選ぶならクラシックなデザインの眼鏡がよいでしょう。60年代までにアメリカで生まれた定番モデルは、アメリカファッションの影響を強く受ける日本のメンズファッションと相性がよく人気。中でも、「ウエリントン」「ボストン」「ラウンド」は今後もトレンドに左右されない定番の型としておすすめです。

■存在感のあるベーシックなスタイル「ウエリントン」

△<左>アヤメの眼鏡/3万6300円、<右>OG×オリバーゴールドスミスの眼鏡/4万4600円(共にコンティニュエ)

「ウエリントン」は、玉型が台形でブロー部分の上辺に比べて下辺が短くなっているのが特徴。1950年代のアメリカでは、ウエリントン型のメガネがアイビーリーグで流行し、ウッディアレンやスーパーマンに変身する前のクラーク・ケントがかけている眼鏡としてもおなじみ。しっかりとした存在感のあるデザインのものが多く、雰囲気をガラッと変えやすい魅力があります。また日本人が合わせやすい型とも言われていて、最初のファッション眼鏡としておすすめの1本です。

△耳にかけるパーツの名称は「テンプル」と呼ばれる

左のようにテンプルが太めのものが定番のクラシカルなタイプ。それに比べて右のものはテンプルが細いメタル仕様ですっきりとしたモダンな印象に。色やディテールのデザインが違うだけで大きく印象が変わるのも眼鏡の特徴です。

■オシャレ眼鏡の本命「ボストン」

△<上>ミスター・ライトの眼鏡/6万4900円、<下>ジュリアスタートオプティカルの眼鏡/4万700円(共にコンティニュエ)

ボストンは丸眼鏡の一つで、逆三角形型とも言われる下部が丸みを帯びて細くシェイプされているデザインが特徴。また、左右のリムを繋ぐブリッジの下に鍵穴のようなデザインが施されているのも特徴で、“キーホールブリッジ”と呼ばれています。

 

四角型のウエリントンと比べて丸型なため、柔らかくすっきりとした印象も与えられるので女性からも人気でウエリントンと並ぶクラシックな眼鏡。ジョニーデップがかけている型としても有名です。

△クリアフレームは涼しくすっきりとした印象で人気。クリアフレームと言えばアンディーウォーホールを思い出すなどアーティスティックな印象も。

眼鏡ブランドであるタート・オプティカルの名作“P3”というモデルを復刻させた“純ボストン”と呼ばれるモデル。アメリカではボストン眼鏡のことを“P3”と呼ぶこともある程。細めのフレームよりも太めのフレームの方がよりクラシックな印象を与えます。

■落ち着いた大人の雰囲気が人気の「ラウンド」

△<上>アヤメ・シー・トーキョの眼鏡/3万6300円、<下>10アイヴァンの眼鏡/7万400円(コンティニュエ)

クラシカルで知的な印象を与える丸眼鏡。中でもおすすめは綺麗な丸の形をしたラウンド型。ですセルフレームも人気ですが存在感が強すぎるため、すっきりとした印象のメタルフレームがイチオシ。

 

プラスチックが大量生産されるまでは金属製の眼鏡が主流で、その後、生産のしやすさからセルフレームのものが増えています。最近ではクラシック回帰のデザインが注目を集めていることもありメタルフレーム人気が復活。中でも、ラウンドのメタルフレームはより落ち着いた大人の印象を与えることから安定した人気を誇っています。

 

メタルフレームではないですが、故スティーブ・ジョブズがラウンド型の眼鏡を愛用していました。

△ブリッジとノーズパッドに一体に。馴染みやすさを追求

メタルフレームにも安価な物から高価なものまであり、セルフレームよりも価格の差がはっきり出ます。素材の良し悪しだけでなく、ディテールのこだわりがはっきりと伝わるのは、メタルフレームならでは。リムの部分に模様をデザインしているものや、ブリッジとノーズパッドを一体にすることでかけ心地にこだわる機能美など、シンプルだからこそ伝わるクラフトマンシップは一度手に取ったら虜になる魅力があります。

■型にはまらないデザイン

△ユウイチトヤマの眼鏡/3万7400円(コンティニュエ)

最近ではカテゴライズが難しいデザインが多く出ています。例えば、このユウイチトヤマの眼鏡はウエリントン型にボストン型の特徴でもある“キーホルブリッジ”をデザインしたウエリントンとボストンを融合したようなモデル。最近の眼鏡業界は、新しいブランドや新しいデザイナーも多くまさに群雄割拠の時代。そのため、多くのデザインが誕生。型から入って最終的には長く掛けられる自分自身にぴったりの1本を見つけやすい、眼鏡好きには有り難い時代です。

 

“伊達眼鏡”という言葉もあるように、昔から眼鏡はファッションアイテムとして身につけている人も少なくなかったでしょう。ただ、最近では情報を入手しやすかったり、知的で清潔感のある男性が好まれる時代性だったりと今まで以上にファッションアイテムとして定着した印象があります。また、オシャレができる上に、花粉やほこり、ウイルスから簡易に保護できる機能性も注目されています。ON/OFFの切り替えや印象を自己プロデュースするアイテムとしても眼鏡はおすすめです。



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