メリタのフィルターを見ると、底にある抽出口は1つだけだが、当初は8つも開いていたという。しかし味に満足できなかったホルストは改良を重ね、1960年に現在と同じカタチの1つ穴フィルターに行き着く。
ドリッパーは、傾斜角度、溝の数や形状、穴の数や大きさの違いで、抽出するコーヒーの味わいが変わってくる。メリタは台形型で1つ穴だが、同じ台形型でもカリタは3つ穴。そしてハリオのV60やコーノの名門ドリッパーは穴が大きい円錐型だが溝の形状が異なる。どれもペーパーフィルターを使って抽出するという点では同じだが、それぞれ異なるアプローチで作られている。しかしどれもペーパーフィルター方式であり、メリタの“コーヒーフィルター”から派生したものなのだ。